著者
監修者 藤尾允泰(ふじお さねやす)
月刊『致知』編集長。昭和63年東京都生まれ。平成23年学習院大学法学部を卒業後、父親の藤尾秀昭が代表を務める致知出版社に入社。以来、人間学を学ぶ月刊誌『致知』の編集に携わり、これまで約1000名の一流プロや人生の達人を取材。令和元年取締役、令和4年編集長に就任。
【要点1】
エステー会長の鈴木喬氏は、日本生命保険を経てエステーの社長となる。運と勘と度胸を胸に決断を下すのが経営者の仕事だと考えている。
【要点2】
ダイソーの創業者である矢野博丈氏は借金を背負い、9回も転職を繰り返した。この経験があったからこそ今のダイソーがある。困難は人を成長させる。そして人間が鍛えられれば、運命は拓けていく。
【要点3】
前侍ジャパン代表監督の小久保裕紀氏は、イチローの言葉に衝撃を受けた。そこで、自分を磨くという考えに至り、中学時代の厳しいトレーニングに耐えた。この経験がプロ生活を支えた。
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レビュー
本書は、その道を究めた方に仕事の極意を伺ったものである。著名な経営者や芸術、スポーツで結果を残した方など、様々な分野で一流になった33名の生き様と哲学が収録されている。
『20代の仕事の教科書』というタイトルの通り、働く若い世代に向けた本ではあるが、その中身は非常に迫力がある。それは、登場する人物が、自ら心に決めた分野に心血を注いだ求道者だからかもしれない。ある分野を牽引してきた人は、日常の過ごし方や人生観が大多数のそれとは異なっている。その重厚な人生は、紙面からもひしひしと伝わってくるだろう。特に若い頃に読めば、仕事との向き合い方について理解が深まり、指針にしたい生き方に数多く出逢えるはずだ。
時間というものは有限だ。いま20代の読者もいずれは30代となり、あっという間に40代が迫ってくる。節目をくぐって50代に差し掛かれば、キャリアが多様化した現代であっても、会社員ならば定年という壁を見上げる人も多いだろう。その頃に人生を振り返ると、体力・気力の旺盛な時期に経験を積んでおけば、あの多感な時期にもっと勉強をしていれば……という考えが頭をもたげるかもしれない。
向上心はあるが何をすればいいのかわからず一歩を踏み出せていない方もいるだろう。そんな方にこそ本書を手に取ってほしい。ほとばしる熱い言葉が胸に染みわたり、鼓舞されるだろう。
監修者 藤尾允泰(ふじお さねやす)
月刊『致知』編集長。昭和63年東京都生まれ。平成23年学習院大学法学部を卒業後、父親の藤尾秀昭が代表を務める致知出版社に入社。以来、人間学を学ぶ月刊誌『致知』の編集に携わり、これまで約1000名の一流プロや人生の達人を取材。令和元年取締役、令和4年編集長に就任。
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