著者
木村 弘毅(きむら こうき)
1975年東京都生まれ。東京都立大学工学部中退。電気設備会社、携帯コンテンツ会社等を経て、2008年株式会社ミクシィに入社。ゲーム事業部にて「サンシャイン牧場」など多くのコミュニケーションゲームの運用コンサルティングを担当。その後モンスターストライクプロジェクトを立ち上げる。15年6月、取締役就任。18年4月、執行役員 スポーツ領域担当兼任。18年6月、代表取締役社長となる。
【要点1】
ミクシィは、SNSのmixiの低迷によって、一時は存続の危機にまで立たされた。しかし、スマートフォンゲームアプリのモンストの大ヒットによって、V字回復を遂げた。
【要点2】
ミクシィは常に、「コミュニケーションの力で人々の人生を豊かにする」という哲学を信じてきた。
【要点3】
この哲学のもと、ミクシィはコミュニケーションサービスのノウハウを生かして、今後はスポーツやウェルネスの分野でも事業の柱を育てていく予定だ。
レビュー
「ミクシィ」と聞くと、何を思い浮かべるだろうか。30代、40代の方はSNSの「mixi」、20代の方は「モンストの会社」を連想するかもしれない。
株式会社ミクシィ(以下、ミクシィ)は、2004年、日本初の本格的なSNSとなるmixiを立ち上げた。しかし、TwitterやFacebookの台頭に伴い、四半期連続赤字という危機に陥っていた。
同社を救ったのは、2013年にローンチした「モンスターストライク」(以下、モンスト)だ。全世界で4500万人がダウンロードした、大ヒットスマートフォンゲームアプリである。
ミクシィは2017年、プロバスケットボールチーム・千葉ジェッツふなばしとスポンサー契約を締結。以来チームの魅力を引き上げてきた。なぜゲームの開発会社がスポーツチームのスポンサーになったのか? その背景には、「コミュニケーションの力で人々の人生を豊かにする」というミクシィの哲学がある。
この哲学を大事にしてきたのが、モンストの生みの親であり同社の代表取締役社長を務める、木村弘毅氏だ。木村氏は本書で、ミクシィが危機に陥ってからモンストでV字回復を遂げるまでの軌跡と、新規事業の構想を語り尽くしている。本書を読めば、SNS、スマホゲーム、スポーツ事業と、一見不連続にも見える一連の動きは、じつは一貫した戦略に基づいたものだとわかるだろう。新たなフロンティアを開拓する力が湧いてくる一冊だ。
木村 弘毅(きむら こうき)
1975年東京都生まれ。東京都立大学工学部中退。電気設備会社、携帯コンテンツ会社等を経て、2008年株式会社ミクシィに入社。ゲーム事業部にて「サンシャイン牧場」など多くのコミュニケーションゲームの運用コンサルティングを担当。その後モンスターストライクプロジェクトを立ち上げる。15年6月、取締役就任。18年4月、執行役員 スポーツ領域担当兼任。18年6月、代表取締役社長となる。
シェアする