著者
劉 潤 (リュウ ルン)
コンサルティング会社「潤米咨询」代表。中国の教養アプリ「得到(デァダオ)」内のビジネスコンテンツで26万以上(2018年9月現在)のユーザー数をかかえる著名ITコンサルタント。前マイクロソフト戦略協力ディレクターで、現在、ハイアール、バイドゥ、恒基(不動産デベロッパー)、中遠(海運会社)など多くの大手企業で戦略顧問を務める。著書に『互聯網+』『互聯網+戦略版:伝統企業、互聯網在踢門』『五分鐘商学院』などがある。
【要点1】
小売とは「人」と「物」をつなぐ「場所」である。新テクノロジーを使ってこの3つの効率を上げることがニューリテールの核心だ。
【要点2】
インターネットを用いてオンラインとオフラインを融合させ、オンラインがエンパワーする(力を付与する)オフラインの小売、これこそが「ニューリテール」である。
【要点3】
私たちは、想像力を発揮して多種多様なモデルを試してみる必要がある。新しいモデルを2~3年運営し、試行錯誤を繰り返し、そして確定するという流れを経なければならない。
レビュー
モバイルインターネットが普及してからというもの、わたしたちの生活はより便利になってきている。ネットショッピングが身近になり、オンライン決済が登場して、買い物は以前よりもぐっと簡単になった。この利便性の裏には何が起きているのだろうか。そして、これからの未来はどうなっていくのだろうか。そんな疑問を紐解き、小売業界の最先端をいく中国をメインに、最新のトレンドを教えてくれるのが本書だ。
本書は著名なITビジネスコンサルタントである著者が、新しい小売である「ニューリテール」と流通のトレンドを分かりやすく解説している。中国ではアリババ、バイドゥ、シャオミなど、巨大IT企業たちが様々な戦略を用いて火花を散らしている。それぞれが刺激し合い、中国の小売業界に次々と革命を起こし、互いに高め合っている。本書では、そんな彼らが、オンラインとオフラインの両方で生き残るために打った新しい一手(ビジネスモデル)が多くの事例と共に紹介されている。
本書では、小売業界の説明はもちろんのこと、どうすれば効率を高められるのかにもページが割かれている。ニューリテールも様々な角度から解説されており、読み終わるころにはグローバルな視点から商業界を理解できているだろう。
小売の世界は刻一刻と姿形を変えて進んでいる。本書は時代の変化に対応し、時代に取り残されることなく歩んでいくための良い手引書となるだろう。小売業界で働いている人だけでなく、すべてのビジネスパーソンに読んでいただきたい一冊だ。
劉 潤 (リュウ ルン)
コンサルティング会社「潤米咨询」代表。中国の教養アプリ「得到(デァダオ)」内のビジネスコンテンツで26万以上(2018年9月現在)のユーザー数をかかえる著名ITコンサルタント。前マイクロソフト戦略協力ディレクターで、現在、ハイアール、バイドゥ、恒基(不動産デベロッパー)、中遠(海運会社)など多くの大手企業で戦略顧問を務める。著書に『互聯網+』『互聯網+戦略版:伝統企業、互聯網在踢門』『五分鐘商学院』などがある。
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