「失礼なヤツ」にならない、ビジネスメールのポイント

前編で、B子先輩のアドバイスのもと、本文をポチポチと入力し終えたAくん。署名も登録完了して、基本テンプレートが完成しました!

Aくん「できました!このテンプレをアレンジして今後使っていけばいいんですね」

B子先輩「ちょっと待った~!ほかにもビジネスメールには気をつけなきゃいけないポイントがあるわよ」

Aくん「…あっ!件名入れてなかった」

B子先輩「件名にもコツがあるからね。あと、送信前に必ず全体をチェックする習慣をつけたほうがいいわよ」
読んでもらえるメールの「件名」とは?
ビジネスメールは、用件がひと目でわかる言葉を入れるのがマスト。
【】や《》などの記号を使って、重要なキーワードを囲むのもひとつの手です。
(例)
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・〇月〇日実施のイベント詳細について
・【重要】××セミナーのお申し込みについて(×月×日締切)
・《返信不要》弊社システムメンテナンスのお知らせ
「お世話になります」「はじめまして」など、用件が伝わらない件名は避けましょう!先方にメールをチェックしてもらえる優先度が下がってしまったり、迷惑メールと間違われたりする可能性も。
言葉遣いやフォント
ビジネスメールはテンプレート+αで注意することがいっぱい!
ふだん何気なく口にしている言葉でも、社外へのビジネスメール上では失礼な場合もあります。
(例)
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・「了解です。」→「承知いたしました。」
・「助かります。」→「幸いです。」「幸甚です。」
くだけた言葉遣いや絵文字などがNGなのもそうですが、「~させていただく」といったへりくだった言葉がやたらと多すぎるのも、かえって卑屈(ひくつ)な印象を与えてしまいます。表現の重複や誤字は、読み返すと気付くことも多いので、急いでいても必ず読み返すようにしましょう。
HTMLメールを作成する場合、文字の強調や拡大などもできますが、フォントや大きさにバラつきがありすぎるのも、相手に違和感を与えます。意図しないフォントや文字サイズが混ざっていないかも要チェック。
また、ビジネスメールでは、資料を添付することも少なくないはず。ただ、添付ファイルの大きさや、外部ストレージサービスなどは、相手のネット環境によっては使えないこともあるので注意!相手に資料が開ける環境か確認し、もし開けない場合は希望の送付方法などを聞いておくと、やりとりにムダがなく、お互いノーストレスで進められます。
送信前に「5つのポイント」を最終チェック!
送ったら取り消せないのがメールの怖いところ……。
送信ボタンを押す前に、必ず読み返してチェックすることを習慣づけて!
1.宛先の確認
・宛先のメールアドレスや、設定を間違えてない?
宛先の設定には3種類あります。適切な設定ができているか、確認しましょう。
「To」:このメールを送りたい相手
「Cc」:メールの内容を共有したい相手(メールアドレスは表示される)
「Bcc」:メールの内容を共有したい相手(すべての受信者にメールアドレスが表示されない)
2.件名の確認
・メールの内容がわかりやすい件名になっている?
3.本文の「頭(宛名)としっぽ(署名)」の確認
・相手の企業名、役職名、名前、敬称が間違っていない?
・相手の名前の漢字は合っている?(渡辺、渡邉、渡部など……)
・署名はちゃんと入っている?
4.本文の確認
・伝えたい内容、期限などが正しく入っている?
・誤字・脱字・不要な文字はない?急いで打つと、自分の名前でさえ誤入力していることも……。
・失礼な表現になっていない?
・受け取る相手になったつもりで読み返してみましょう!
5.添付資料の確認
・「添付資料をご確認ください」と書いたにもかかわらず、添付忘れ……。「メール失敗あるある第1位」かもしれません。送信ボタンを押した直後に「あっ!」とならないよう、ここまでのチェックを習慣づけましょう!

Aくん「B子先輩、○○様にメールしました!」

B子先輩「うん、問題なさそうね。この調子なら、すぐスピードも上がると思うわよ。でも慌てて返信したり、慣れてきたりした頃にミスしやすいから、気をつけてね」

Aくん「はい、気をつけます!」