倒れた親の状態を冷静に判断しよう
突然、家族から「親が倒れた!」と電話がかかってくることがあります。家族は慌てている可能性が高いので、まず倒れた親の状況を冷静に聞き取ることが重要です。
- 意識はあるのか?
- 呼吸はできているのか?
- 痛みや出血はあるのか?
これらの情報がわかれば、どの程度緊急性が高いのかを判断する手がかりになります。
深刻な状況だと思ったときには、ためらわずに救急車を呼ぶように指示しましょう。問題は、呼ぶべきか迷うケースです。そのようなときは、親のかかりつけ医に電話して相談することを提案しましょう。
「救急相談窓口」の有無を調べておく
あるいは、「救急相談窓口」に電話をするのも一案です。電話番号は「#7119」。すべての地域で実施しているわけではありませんが、全国32地域の人口カバー率は7割近くとなっています(2024年8月、消防庁)。親が元気なうちに、親の暮らす地域にもあるかどうかを調べておくと安心です。
「医療情報ネット(ナビイ)」も役立つ
救急車を呼ぶほどではないけれども、なるべく早く診察を受けた方がよい、と思うようなケースもあるかもしれません。そんなときに役立つのが「医療情報ネット(ナビイ)」です。
厚生労働省が運営するシステムで、全国の医療機関を調べることができます。対応可能な疾患・治療内容、提供しているサービス、受付時間など様々な情報から検索することが可能です。親に代わって、遠方からリサーチしてもいいでしょう。
医療情報ネット(ナビイ)家に残る親にも配慮が必要
通常、最初に搬送される病院は「救急指定病院」です。救急隊は、その症状に適したもっとも近い救急指定病院に搬送してくれます。遠方に暮らす場合も、搬送先の病院がわかり次第なるべく早く駆けつけましょう。手術などが入ると数日滞在が必要になることもあるので、当面の予定を調整する必要があります。
親が夫婦2人暮らしの場合は、入院となった親だけでなく、家に残る親についても様子を確認しましょう。突然の1人暮らし……。必要であれば、地域包括支援センターに相談し、介護保険の申請やサービスの利用を検討しましょう。親が病気や怪我をしたとき、家族には迅速な判断や行動が求められます。事前に情報収集をしておけば、いざというときに慌てずに対応することができるでしょう。
地域包括支援センターや介護保険については、こちらもチェックしてみてください。