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心構え

親の介護は“お世話”だけではない。マネジメントこそ子だからできる重要な役割

カイゴさん

介護を家族だけで担うことは難しいもの。介護のプロやサービスを頼ることをおすすめしますが、なんでもいいというわけではありません。そこで大切になるのが「マネジメント」という考え方です。

解説:介護・暮らしジャーナリスト 太田差惠子 先生

家族だけで「お世話」を担うのはムリ

介護とは何でしょう?

介護というと、入浴や食事、トイレのお世話をイメージしている人が多いのではないでしょうか。お風呂は1日1回としても、食事は3回、トイレは複数回。それらを全てサポートするには、常に誰かが親の傍にいる必要があります。しかし、仕事や育児など、家族にもそれぞれ事情があります。また、子だからといって元気とは限らず、心身の不調を抱えていることもあるでしょう。家族だけでお世話全般を担うことは難しいと言わざるをえません。

介護は「マネジメント」と捉えよう

そこで役に立つのが、介護保険などのサービスです。入浴や食事、トイレなどのお世話に関しては、介護のプロにサポートをお願いできますし、高齢者施設を利用することもできます。とはいえ、なんでもいいからサービスを頼めばよいというものではありません。まずは親の状況をしっかり見極めることが大切です。

たとえば……

  • 親は何ができて、何ができないのか?
  • できないことに対して、家族の中で、サポートできる人はいるのか?
  • 家族だけではできない部分は、どうすればいいのか?

これらのことを考えて、必要なサービスを検討していく必要があります。

サービスを利用するには、「契約」をしなければなりません。親が契約をできない状態なら家族が代行します。当然ながら費用も発生しますので、親がどれくらいのお金を持っているかを把握し、どれくらい介護にお金をかけるか予算を決める必要があります。

これらのフローは、仕事の「マネジメント」に似ていませんか。たとえば、仕事で外注する際にも、予算をしっかり考えたうえで、コストパフォーマンスを発揮できる方法を考えますよね。介護も同じです。適切なマネジメントをすることで、自分たちの時間とお金、体力を温存することができます。

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親の状況をしっかりと把握してから、必要な支援・介護をしてくれる代役を探しましょう。代役が見つかったら本人に代わって契約を行い、本人に代わって財産を管理していく流れとなります。これを繰り返していくことで、自分の時間・お金・体力を温存することができます。

介護は、家族だけで抱え込むものではありません。うまくマネジメントできれば、仕事同様、介護でも自分たちの時間とお金、体力を温存することができます。そして、プロによるお世話は要介護者にとっても安心、安全なものです。

介護保険サービスの利用については、こちらの記事を参考にしてみてください。

太田差惠子先生

解説:介護・暮らしジャーナリスト

太田差惠子 先生

京都市生まれ。1993年頃より老親介護の現場を取材。取材活動より得た豊富な事例をもとに「遠距離介護」「仕事と介護の両立」「高齢者施設」などについて、様々なメディアを通して情報を発信する。AFP(ファイナンシャルプランナー)の資格も持ち「介護とお金」にも詳しい。『高齢者施設 お金・選び方・入居の流れがわかる本 第3版』(翔泳社)など著書多数。

ウェルビオでは、介護予防や健康維持のお悩みに対するアドバイスを行っています。
わからないことや不安なことがあったときは、ぜひお気軽にお問い合わせください。

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