ABSとはアンチロックブレーキシステムの略になります。走行中にブレーキを踏んでタイヤがロックしたときに、クルマは方向安定性を失いやすいというのは自動車の大きな死角でした。そこで昔は「カーブでは急ブレーキを踏むな」と言われていましたが、80年代頃から普及し始めたABSによって、タイヤのロックが未然に防げるようになってきました。 ABSが装着されることで現代の乗用車(軽自動車)では、雨でもカーブでも安心してブレーキを踏めるようになったのですが、事故の数はそこまで減少しませんでした。実際にはドライバーは緊急時に強いブレーキを踏むことができなかったのです。そこで緊急ブレーキを補助するために、緊急時のみ軽く踏んでも強いブレーキがかかるブレーキアシストが考案され、多くのクルマにABSとセットで採用されるようになりました。 四つのタイヤの回転数の変化をセンサーで検出し、どこか一輪がロック気味になると回転数に変化が生じ、コンピューターがブレーキの圧力を弱めるというもので、現在ではほとんどのクルマに装備されています。
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