第10弾 「方言 挨拶編」登場カード一覧
2021年01月29日12時00分~2021年3月31日3時59分
地域・カード | 説明文 |
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北海道 |
北海道の方言で「したっけね」は、「それではまたね」という意味をあらわす方言です。 友人と明日また会うような場面で、「明日の約束忘れるんでないよ、したっけね」などのように話されています。 「したっけまたね」といった言い回しもあり、日常会話での定番フレーズとなっています。 とくに若者世代で欠かせない表現のようです。 |
青森 |
青森の方言で「めやぐだ」は、直訳すると「迷惑だ」ですが、「ありがとう」「申し訳ない」という相手への感謝の言葉として話されています。 「こした良いお土産もらって、めやぐだじゃ」は、「こんな良いお土産をもらって、申し訳ない」という意味です。 青森は、津軽方言、南部方言に大きくわけられ、下北半島には下北方言があります。 |
岩手 |
岩手の方言で「おもさげねえ」は、「ありがとう」という意味です。 人に親切にしてもらったときに感謝の気持ちを伝えたり、迷惑をかけてしまったときに「申し訳ない」という気持ちをこめて話されています。 岩手は、中北部方言と県南部方言で言葉に違いがあり、「ありがとう」の言い回しは、ほかに「ありがとがんす」などがあります。 |
宮城 | 宮城の南部方言で「どうもね」は、「ありがとう」という感謝を伝える言葉です。 「まんずどうもね」は「本当にありがとう」、「いつもどうもね」は「いつもありがとう」という意味で話されています。 宮城の方言は県内でそれほど大きな違いはありませんが、県庁のある仙台市をさかいにして北部方言と南部方言のふたつにわけられます。 |
秋田 | 秋田の方言で「はいってたんせ」は、「おはいりください」という意味です。 これは南部方言で、京都の貴族が話す「たまわれ」が「たんせ」になったと考えられています。 秋田の方言には、県全域でほかの東北地方と同じ特徴があります。 例えば、シとツ、チとツ、ジとズの区別がないので、「土」と「父」が同じような発音に聞こえます。 |
山形 | 山形の庄内方言で「もっけだの」は、直訳すると「気の毒だ」ですが、「ありがとう」と同じお礼を伝えるときの言葉です。 「そげだたっけものもらて、もっけだのー」は、「そんな高価なものをもらって、すまないねえ」という意味です。 山形の方言は、内陸方言と庄内方言にわけられ、庄内方言とは日本海沿岸にある庄内地方の方言です。 |
福島 | 福島の会津方言で「よぐきらったなし」は、「よくこられましたねえ」という意味で、「いらっしゃい」と同じおもてなしの言葉として話されています。 言葉のおわりに「~なし」をつけると丁寧な言い方となり、福島の方言らしいひびきです。 福島には、会津若松市や喜多方市がある会津方言のほかに、浜通り方言、中通り方言があります。 |
茨城 | 茨城の方言で「はいらっさい」は、「おはいりください」という意味です。 茨城では、北部、中部、西部、南部に言葉の違いがあり、北部、中部では「おはいりなんしょ」、西部では「はいらっせ」、南部では「はいらっさい」という言い方です。 「ごめんなんしょ」という言い方もあり、「ごめんなさい」というおわびの言葉ではなく訪問するときのあいさつです。 |
栃木 | 栃木の方言で「あんがとね」は、「ありがとう」と同じ感謝を伝える言葉です。 栃木には、那須塩原市や宇都宮市などの北部方言と、足利市や小山市などの南部方言があります。 さらにわけると、足利市や佐野市の一部では共通語と同じようなアクセントで話されています。 言葉の語尾に「~べ」をつける「べーべーことば」が有名です。 |
群馬 | 群馬の方言で「わりぃんね」は、何かもらったときなどに「ありがとう」とお礼をするときの言葉です。 群馬には、館林市がある東部方言とそれ以外の地域の方言があり、東部方言以外のアクセントは共通語と似ています。 また、「どこかへ行こう」は「どっか行くべー」といい、語尾に「~べ」をつける「べーべーことば」が有名です。 |
埼玉 | 埼玉県の方言で「ごめんなせー」は、「ごめんください」と同じ訪問するときのあいさつです。 人の前を通るときに頭をさげて「ごめんなせー」という場合もあり、これは「すみません」という意味です。 埼玉は、通勤や通学で東京に通う人も多いこともあり、言葉の共通語化も進み、伝統的な方言はあまり話されなくなっています。 |
千葉 | 千葉の銚子市の方言で「おしまいな」は、「おつかれさま」や「こんばんは」と同じような意味で、夕方に話す丁寧なあいさつです。 「夕方なので、もう仕事を終えて体を休めてください」という心遣いがこめられています。 銚子市の方言は千葉の東北部方言にふくまれ、千葉の方言には、ほかに西北部方言と南部方言があります。 |
東京 | 東京の山の手言葉で「ごきげんよう」は、「こんにちは」「さようなら」の意味です。 「こんにちは、ごきげんよう」のような言い方をしていました。今も「ごきげんよう」をあいさつとして話す学校があります。 東京には、上品な山の手言葉、下町情緒がある江戸言葉、多摩地方や伊豆七島の言葉などがあります。 山の手はかつて幕臣たちの生活の場でした。 |
神奈川 | 神奈川の方言で「久しぶりじゃん」は、「久しぶりだね」と同じあいさつの言葉です。 言葉の語尾に「~じゃん」とつけるのは横浜の言葉として有名ですが、静岡、山梨、長野などから伝わったとされ、それが横浜から東京や全国に広がりました。 神奈川は東京との行き来も多いので共通語化が進んでいますが、北部方言と南部方言があります。 |
新潟 | 新潟の方言で「なじら?」や「なじらね?」は、「調子はどうですか?」というあいさつの言葉です。 広い意味で相手の気持ちを聞くときに話されていて、食事をしているときに「なじら?」と言われたら、「おいしい?」と聞かれています。 日本を東西にわけたとき、佐渡を除く地域は東日本方言にはいり、佐渡方言は西日本の北陸方言にはいるという説もあります。 |
富山 | 富山の方言で「こられ」は、「いらっしゃい」という歓迎のあいさつで、「また、こられ」などように話します。 同じような方言で「はいらっさい」という言葉もあり、「どうぞ、おはいりください」という意味がこめられています。 富山はまわりを高い山や海に囲まれているので、県内ではあまり大きな言葉の違いがないという特徴があります。 |
石川 | 石川の方言で「あんやとね」は、「ありがとう」という意味です。 「あんやとございみす」は「ありがとうございました」という丁寧な話し方で、語尾に「~みす」がつくときは「~ます」と同じ丁寧な言葉です。 ほかにも「きのどくな」という言い方があり、相手にとって気の毒で心が痛むという気持ちがこめられています。 |
福井 | 福井の方言で「おうきに」は、「ありがとう」と感謝を伝える言葉です。 福井には感謝の言葉が多くあり、「きのどくな」「なんとものぉ」「ごめさんです」「ごんみょうはんです」「いやなこっちゃ」などもお礼の気持ちを伝えるときの方言です。 県内では、北陸に近い嶺北地方と関西に近い嶺南地方で、それぞれ方言の特徴も違います。 |
山梨 | 山梨の方言で「おはようごいす」は、「おはようございます」と同じ朝のあいさつです。 言葉の終わりにつける「ごいす」は「ございます」という意味で、丁寧な言い回しになります。 山梨には、甲府市を中心とした西部方言、富士吉田市などをふくむ東部方言、古い日本語の発音が残っている奈良田方言があります。 |
長野 | 長野の方言で「ほいじゃあ」は、「それじゃあ」というあいさつの言葉です。 別れのときに、「また会おうね、またね」という意味で、「ほいじゃあね、またね」などと言います。 長野県には高い山や千曲川、天竜川などの大きな川もあるため、方言も多様な地域で、北信、東信、中信、南信、奥信濃の5つと考えられています。 |
岐阜 | 岐阜県の方言で「おんさい」は、「いらっしゃい」という歓迎の言葉です。 岐阜は日本のへそともいわれ、西日本と東日本のさかい目にあるので、方言も関西と関東の影響を受けています。 大きくわけて美濃方言と飛騨方言のふたつがあり、美濃方言で「いらっしゃい」は「おんさい」ですが、飛騨方言では「きんさい」と話されています。 |
静岡 | 静岡の方言で「ぬくといね」は、「あたたかいね」という意味です。 あいさつのときに「今日はぬくといね」と言われたら、「今日はあたたかいね」という天気の話です。 静岡の方言は大井川をはさんだ東西で大きな違いがあり、東部、中部、西部に分けられます。 言葉の終わりに「~ずら」「~じゃん」をつけることで知られています。 |
愛知 | 愛知の方言で「やっとかめ」は、「久しぶり」と同じ意味で、会えてうれしいときに気持ちを伝える言葉です。 漢字では「八十日目」と書き、「八十日もずいぶん長く会っていませんでしたね」からきていると言われています。 同じ県内でも、尾張では「やっとかめだなも」、三河では「やっとかめじゃんか」という言い回しがあります。 |
三重 | 三重の伊勢地方の方言で「おいない」は、「いらっしゃい」「おいでください」というおもてなしの気持ちをあらわす言葉です。 「伊勢へとなーみなもおいない」は、「伊勢へみなさんおいでください」という意味です。 三重は隣接する6県の影響を受けているため、伊勢地方、伊賀地方、志摩地方、紀伊地方で方言にもそれぞれ特徴があります。 |
滋賀 | 滋賀の方言で「おきばりやす」は、「こんにちは」と同じ昼間のあいさつで、働いている人へ「元気でがんばってください」という気持ちがこめられています。 夕方には「おしまいやす」という方言があり、「今日も一日ご苦労さまでした」というねぎらいの言葉です。 滋賀の方言は京都の影響が大きく、琵琶湖を中心に四つにわけられます。 |
京都 | 京都の方言で「おいでやす」というのは、「いらっしゃいませ」というおもてなしの気持ちがこめられている方言です。 「ようこそ、おいでやす」のような場合は「よくいらっしゃいました」という、より丁寧な表現として話されています。 京都弁は京都市内で話されている言葉のことで、京都には御所言葉や舞妓さんが使う言葉などもあります。 |
大阪 | 大阪の方言で「おおきに」は、「ありがとう」と同じお礼のあいさつです。 「まいど、おおきに」、「おおきに、すんまへんなー」のように話されています。大阪の方言は大阪弁とよばれ、京都とともに関西弁を代表する言葉です。 むかし全国からの船が行き交っていた船場というところでは、やわらかく丁寧な大阪弁も話されていました。 |
兵庫 | 兵庫の方言で「ほな」は、「さようなら」と同じ別れのあいさつです。 「先帰るわー、ほななー」と言われたら、「先に帰るよ、さようなら」という意味です。 「そんなら」という言い回しもあり、「じゃあ」と同じ意味で話されています。 兵庫の方言は、但馬、播磨、淡路に分かれ、中国地方と関西地方の両方から言葉の影響があるのが特徴です。 |
奈良 | 奈良の方言で「なかなか」は、「どういたしまして」という意味です。 「なかなかうまくいかない」からきたと考えられ、相手の言葉を軽く打ち消し「いえ、それほどでも」という気持ちを伝えます。 「こないだ、おおきに」「なかなか」という会話は、「この間は、どうもありがとう」「どういたしまして」という内容で、日常的に使われています。 |
和歌山 | 和歌山の方言で「どうよー?」は、「どうしてた?」「元気?」という意味で、会えてうれしいという気持ちを伝える言葉です。 「おいやん、どうよー?」とは、「おじさん、元気か?」という意味です。 和歌山は大阪のとなりですが、県境に山脈があるので言葉は関西とは違い、語尾に「~よー」をつけるのが方言の大きな特徴です。 |
鳥取 | 鳥取の方言で「よーこそなあ」は、「ありがとう」というお礼の言葉です。 物をもらったときなどに使い、ほかに「だんだん」という言い方もあります。「よーこそなあ」の返事で「いいえな」と話すときは、「どういたしまして」という意味です。 鳥取は、鳥取市のある東部、倉吉市のある中部、米子市のある西部で方言に違いがあります。 |
島根 | 島根の方言で「だんだん」は、「ありがとう」と同じお礼の言葉です。 「べったべった、だんだん」と話すときは、「いつもいつも、ありがとう」の意味です。また、丁寧に言うときには「だんだんだんだん」と話します。 島根は東西に長く、東の出雲、西の岩見、隠岐諸島で言葉に違いがあり、出雲では東北に似た「ズーズー弁」が話されています。 |
岡山 | 岡山の方言で「おいでんせえ」は、「いらっしゃい」というおもてなしの言葉です。 お客さまに「よーおいでんさった」と話すときは、「よくいらっしゃいました」という意味です。 岡山の言葉は隣接する広島の方言に近く、特徴的な言葉には「ぼっけえ」「でーれー」「ぼんげー」など、「すごく」という強調の表現が多くあります。 |
広島 | 広島の方言で「えー天気じゃのー」は、「いい天気だね」という意味です。 広島では、言葉の終わりに「~のー」をつけて話したり、「~だ」を「~じゃ」と話す特徴があります。 ほかにも、方言として有名なものに「~だから」という意味の、「~じゃけー」や「~じゃけん」があります。 広島では備後と安芸で言葉に違いがあります。 |
山口 | 山口の方言で「たぇがとーあります」は、「ありがとうございます」という意味です。 山口では、「~ございます」を「~あります」と話す特徴があり、「おはようございます」と丁寧に話すときは「おはようあります」と言います。 これは、むかし軍隊で使っていた言葉の決まりから広まったとされ、男性だけでなく女性も同じように話します。 |
徳島 | 徳島の方言で「えっとぶり」は、「久しぶり」と会えてうれしいときに気持ちを伝える言葉です。 「えっと」は「長い間」という意味があり、「久しぶりですね、長い間、会わなかったね」は、「えっとぶりじゃな、えっと会わなんだでー」のように話します。 徳島の方言の特徴は、山分、里分、中分で言葉にさまざまな違いがあることです。 |
香川 | 香川の方言で「なんがでっきょんな?」は、直訳すると「何してるの?」ですが、「こんにちは」「調子はどう?」という意味で使われるあいさつの言葉です。 「なんがでっきょんな?」と聞かれたときは、「なんちゃでっきょらん」と返します。 香川は日本で一番小さい県で、人の行き来も多いため、県内では方言に大きな違いがありません。 |
愛媛 | 愛媛の方言で「きなはいや」は、「いらっしゃい」という歓迎のあいさつです。 愛媛はむかし「伊予の国」と呼ばれていて、言葉には中予、南予、東予で違いがあります。 新居浜がある東予の方言はテンポがよく、宇和島がある南予の方言はゆっくりと話します。 愛媛は、近畿地方の方言と中国地方の方言の、両方の特色があります。 |
高知 | 高知県の方言で「ようきんしゃった」は、「いらっしゃい」という歓迎のあいさつです。 高知の方言は東西に分かれていて、東を土佐方言、西を幡多方言と言います。 高知の方言の特徴には男女の性格をあらわす言葉があり、自分の考えを守り通すしっかり者の男性をがんこ者という意味で「いごっそー」、男勝りで元気のいい女性を「はちきん」と言います。 |
福岡 | 福岡の方言で「よか天気やね」は、「いい天気ですね」という意味です。 「よか」は「良い」をあらわす言葉で、「よかよか」という言い回しになると「いいよ」という意味です。 「よかよか、気にせんでよか」のように話されています。 福岡県の方言は東部、西部、南部で違いがあり、南へ行くほど九州の特徴が強くなります。 |
佐賀 | 佐賀の方言で「そいぎんた」は、「それではさようなら」と同じ別れるときに言うあいさつの言葉です。 佐賀の方言には、佐賀市を中心とした佐賀方言と、唐津市がある唐津方言があります。 佐賀方言では音をあらわす言葉を3回くり返す特徴があり、犬はワンワンワン、雨はザーザーザー、風はピューピューピューなどとあらわします。 |
長崎 | 長崎の方言で「よかとですよ」は、「どういたしまして」という意味です。 相手が「ありがとう」と感謝を伝えたとき、「気にしなくていいですよ」という気持ちをこめて「よかとですよ」と返事をします。 長崎は日本で一番、島が多い県で、壱岐、対馬、五島列島などがあります。 そのため、本土の方言と島々の方言には違いがあります。 |
熊本 | 熊本の方言で「ならね」は、「じゃあね」と同じ別れのあいさつで、よく話されている言葉です。 「それでは」という別れ際の言葉が「ならば」になり、「ならね」と変化したと考えられています。 熊本には、熊本市がある北部方言、阿蘇市がある東部方言、鹿児島の影響がある南部方言、外来語の影響が残る天草諸島の方言があります。 |
大分 | 大分の方言で「おごめーん」は、「ごめんください」という訪問のあいさつです。 ほかに、「おんなえー」「ごめん」という言い回しもあります。 大分は瀬戸内海をはさんだ中国地方や四国地方とも交流が多く、言葉も強く影響を受けています。 そのため、福岡に近い地域は九州らしい言葉ですが、そのほかの地域は九州らしくないのが特色です。 |
宮崎 | 宮崎の方言で「おんなるか」は、「ごめんください」という訪問のあいさつです。 「おんなるかのー」という丁寧な表現もあり、「いらっしゃいますか」という意味で話されています。 宮崎には、県内の大部分をしめる日向方言と、鹿児島に近い諸県方言があります。 諸県方言の地域は、むかし薩摩藩だったことから、鹿児島の方言に似ています。 |
鹿児島 | 鹿児島の方言で「あいがともさげもした」は、「ありがとうございました」という意味です。 ほかに、「あいがともしあげもす」「あいがとごわす」「ありがとごわんしたな」などの言い方もあります。 鹿児島には、薩隅方言と奄美大島から南で話されている奄美方言があり、言葉に違いがあります。 奄美は琉球王国だったことから沖縄の方言と似てます。 |
沖縄 | 沖縄の方言で「めんそーれー」は、「いらっしゃい」という歓迎の言葉です。 古語の「まいりめしおわれ」からきたと言われています。 沖縄には沖縄本島の方言と、宮古島、石垣島、西表島、与那国島などをふくむ先島方言があります。 また、沖縄と鹿児島の奄美諸島はむかし琉球王国があったところで言葉が似ており、琉球方言といわれています。 |