著者
キャロル・S・ドゥエック (Carol S. Dweck)
スタンフォード大学心理学教授。パーソナリティ、社会心理学、発達心理学における世界的な権威。イエール大学で心理学博士号(Ph.D.)を取得後、コロンビア大学、ハーバード大学で教鞭を執り、現在に至る。人間の思考様式への関心は30年来で、モチベーション、人間関係、メンタルヘルスに関する研究で大きな業績をあげてきた。
【要点1】
マインドセットには、人間の能力は生まれつき固定されたものだと考える「硬直マインドセット」と、人間は成長しつづけられると考える「しなやかマインドセット」の2種類がある。
【要点2】
マインドセットはその人自身や周囲、組織、人間関係から、ビジネスやスポーツなどの分野にいたるまで、あらゆる局面に影響力を与える。
【要点3】
マインドセットがしなやかになると、何事にも臆さなくなり、自分の才能を最大限に生かせるようになる。
レビュー
凡人には成し得ないようなすばらしい成果をあげている人を見ると、生まれつきの才能はあるものだとわたしたちは思いがちだ。しかし才能に恵まれている人がいつも成果をあげているかというと、かならずしもそうではない。生来の才能があっても正しいマインドがないために、その才能を生かせずに終わってしまう人も多いのである。その反対に、一見すると才能には恵まれていないように思える人が、コツコツと努力して、才能がある人間よりも大きな成果を生むこともある。
スタンフォード大学心理学教授であり、人間の思考様式を研究する著者は、人は変われるという信念のもと、「しなやかマインドセット」の重要性を説いている。人は変わらないし能力は生まれつき固定されていると考える「硬直マインドセット」の人は、生まれつきの優秀さを証明することに躍起になり、一度の失敗で挫折を感じてしまう。それに対して、しなやかマインドセットをもっている人は、能力は常に伸ばしていけると考えているので、自分の過失も正面から受け止めることができるのだという。
本書では硬直マインドセットの短所としなやかマインドセットの長所が、豊富な実例や科学的論拠を交えて解説されている。自分自身をもっと高めたい人、部下のやる気を引き出したい人、子供や生徒の手助けをしたい人に、強くおすすめしたい一冊だ。
キャロル・S・ドゥエック (Carol S. Dweck)
スタンフォード大学心理学教授。パーソナリティ、社会心理学、発達心理学における世界的な権威。イエール大学で心理学博士号(Ph.D.)を取得後、コロンビア大学、ハーバード大学で教鞭を執り、現在に至る。人間の思考様式への関心は30年来で、モチベーション、人間関係、メンタルヘルスに関する研究で大きな業績をあげてきた。
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