著者
本橋 麻里(もとはし まり)
1986年、北海道北見市(旧常呂郡常呂町)生まれ。12歳で本格的にカーリングを始め、チーム青森のメンバーとして2006年トリノ、2010年バンクーバーの両五輪に出場する。バンクーバー五輪後に新チーム、ロコ・ソラーレを立ち上げ、2018年平昌五輪に出場、銅メダルを獲得した。2018年8月にチームを一般社団法人化し、自身は代表理事としてチームのマネジメントおよび後進の育成に携わっている。本書が初の著書となる。
【要点1】
強いチームづくりにはコミュニケーションが欠かせない。遠回りであっても、メンバー同士が本音でぶつかり合うことが大事である。
【要点2】
カーリングが人生ではなく、人生の中にカーリングがある。結婚や出産を含めた女性としての人生を大切にすること。その経験もカーリングに活かされる。
【要点3】
全力で楽しむことで想像以上の力が発揮できる。練習の苦しさは、その先にある楽しさを味わうためのものである。
【要点4】
著者は今後、業界の底上げをめざし、人材育成、トップチームの強化、そして地域貢献に取り組む予定だ。
レビュー
平昌五輪で銅メダルを獲得したカーリング女子日本代表「ロコ・ソラーレ」。「そだねー」は2018年の流行語大賞にも選ばれ、「もぐもぐタイム」とともに日本中に一大旋風を巻き起こした。
カーリングの試合に出場できるのは4人。しかし、ベンチには5人目の選手がいる。五輪の会見で、試合に出場していなかった5人目を見て「誰だろう?」と思った人もいるかもしれない。その人こそが、本書の著書である本橋麻里さんだ。
著者は、今大会こそ試合には出場しなかったが、06年のトリノ五輪、10年のバンクーバー五輪に連続出場したカーリング界のスター選手だ。しかも、日本カーリング史上初のメダルを獲得した「ロコ・ソラーレ」を立ち上げた人物でもある。ロコ・ソラーレは北海道・常呂町の「何もない田舎町」で産声をあげたチームだ。資金も選手もない、まさにゼロからのスタートだった。
とかく可愛らしさに注目されがちな「カー娘。」だが、本書は芯の通ったビジネス書だ。五輪の舞台裏やプライベートな話も盛り込みながら、「チームビルディング」「リーダー論」「コミュニケーション術」「地方創生」「女性の生き方」といった、カーリングとは無縁の私たちにも刺さる要素がふんだんに詰めこまれている。
カーリングに興味がある人もない人も、ぜひ手にとってお読みいただきたい。必ず得られるものがあるはずだ。
本橋 麻里(もとはし まり)
1986年、北海道北見市(旧常呂郡常呂町)生まれ。12歳で本格的にカーリングを始め、チーム青森のメンバーとして2006年トリノ、2010年バンクーバーの両五輪に出場する。バンクーバー五輪後に新チーム、ロコ・ソラーレを立ち上げ、2018年平昌五輪に出場、銅メダルを獲得した。2018年8月にチームを一般社団法人化し、自身は代表理事としてチームのマネジメントおよび後進の育成に携わっている。本書が初の著書となる。
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