著者
日経クロストレンド
新市場を創る人のデジタル戦略メディア。企業の新規事業開発、マーケティング関連業務を手掛ける方へ向けて、マーケティング・消費、技術・データ、イノベーション、中国・米国、スキルアップ分野の実務に役立つ情報を日々届ける。
【要点1】
ディープラーニングは電気やインターネットと同じく「汎用目的技術」といえる。日本企業がAI技術を駆使して世界で勝ち残るためには、まずはロボティクス、インタラクションの領域でプレゼンスを高める必要がある。
【要点2】
AI活用を自社で考える場合、まずは既存のオペレーション効率や業務プロセスの最適化を検討し、その次に製品・サービスの付加価値向上を視野に入れるとよい。
【要点3】
AIの学習度合いによって導き出される結果は異なる。そのため、他社で成功した施策が自社にも成功をもたらすとは安易に考えないようにしたい。
レビュー
タクシーの乗客予測、カツ丼の盛り付けの判定、泳ぐ養殖マグロの数え上げ、手話の通訳、送電線の異常検知、文章の校閲、白黒映像の自動色付け、仮想アイドル画像の生成、プロ並みのアナウンサー。これらが、日本企業のディープラーニング活用事例の一部だと聞いたら、驚く方もいるのではないだろうか。
本書は、自社でAI(人工知能)の導入を検討するビジネスパーソンに向けた、ディープラーニングの体系的なビジネス活用事例集である。企業の最先端のデジタル戦略、新事業戦略を追う専門記者らが執筆したものを、マーケティングとイノベーション領域を扱う「日経クロストレンド」が編集している。オムロンやLINEといった大企業や中小企業のクリーニング店、創作領域に切り込んだNHKアート。こうした日本企業35社の多彩なディープラーニングの活用事例を見るなかで、ディープラーニングが得意とする「型」を、読者が帰納的に見出せるようになっている。
この先、日本企業はAIをビジネスに活用しなければ生き残れない。むしろAI活用により、ビジネス上の課題を解決できる。AIは、人間の仕事を奪う「悪者」ではなく、業務効率化を図り、ひいては付加価値向上に役立てられる「英雄」になり得るのだ。
本書を読むことで、人間とAIとの協働について、実践的なヒントが数多く得られるはずだ。
日経クロストレンド
新市場を創る人のデジタル戦略メディア。企業の新規事業開発、マーケティング関連業務を手掛ける方へ向けて、マーケティング・消費、技術・データ、イノベーション、中国・米国、スキルアップ分野の実務に役立つ情報を日々届ける。
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