初めて雪中キャンプをする際のヒント
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まずはコテージ利用で雪中キャンプを体験。
雪中キャンプを楽しむためにも、最初はバンガローやコテージでの宿泊をおすすめします。
雪中キャンプでは長時間雪の上ですごすことになりますので、寒さ対策の服装が重要です。どのような服装が寒さをしのげるのか、また雪で濡れても寒くならない靴はどのようなものが適しているのかを考えましょう。さらに、雪のなかでの遊び道具なども持ち込んで、「雪になれる」ということから始めましょう。雪だるまやかまくらを作る場合は、濡れてもいいグローブが必要です(濡れたあとのために予備も用意しましょう)。また、小さなお子さんがいる場合は、簡易的なソリなども楽しめます。休憩時には温かい飲み物を楽しむための保温ボトルやブランケットも持っていると便利です。そして、コテージでは暖房を使わずに寝袋とマットだけで寝てみましょう。どのくらいの暖かさの寝袋が必要なのか、マットの厚さはどのくらい必要なのかは、この体験でわかるはずです。快適にすごせるようなレベルまで道具を揃えたあとで、雪中でのテント泊に挑戦することをおすすめします。いきなり雪中でのテント泊を装備不足のために嫌いになってしまうのは非常にもったいないです。段階を経て慣れていくことが、雪中キャンプの成功への道といえるでしょう。
最初のテント泊は電源サイトを使う。
電気毛布や小型の電気カーペットをテント内に持ち込めば、外は雪でもテント内は快適な環境になります。
電源サイトで気をつけなければいけないことは、たいていの電源サイトの電気容量が1,000Wであるということです。電気カーペットは2畳サイズでおよそ500Wの電力を使用しますので、そのほか追加で使用するものの消費電力も把握しておきましょう。
また、キャンプ場によっては火災の危険性があるストーブのテント内の使用が禁止されているところもあるので、注意しましょう。
じつは万能ではない?重ね着のデメリット。
寒ければ着込めばいいという考え方は基本的には間違っていません。しかしダウンジャケットのような衣類の場合は、あながちそうとはいえない場合もあるということも覚えておきましょう。
ダウンジャケットは、体温で温められた空気をダウンが蓄えるため保温性を確保してくれます。しかし、中に体温を遠ざけるような厚手の服を着ていると、ダウンへ効果的に熱を伝えられず、ダウンジャケット本来の性能を発揮できなくなり、思いのほか体が温まらないということが起こります。
もちろん、ダウンジャケットを脱いだ状態でTシャツ1枚だけではジャケットを脱いだときに寒いので、ある程度の服を着込む必要があります。ダウンの中に着込むものは、フリースなどの保温しながらも通気するものが好ましいです。
寝袋は2枚重ね以上で。
理想をいえば、寝具である寝袋もできる限りモコモコのモデルがおすすめなのですが、冬山で使用するような厳冬季用の寝袋を持っているという人はそうそういません。であれば、やはりあるもので対処するしかなくなってきます。
おすすめの方法は、襟元や頭もきちんと保温してくれるマミー型を内側にして、それを包むようにゆったりした封筒型の寝袋でカバーすることです。さらにその上から毛布をかぶせれば完璧。
しかし、重たい毛布では寝袋の膨らみをつぶしてしまい保温効果が低下してしまいます。寝袋はモコモコであるから温かいというのを覚えておきましょう。
汗冷えしないウールの下着がオススメ。
寒い環境下で気をつけなければいけないのが「汗冷え」。コットン(木綿)の下着は肌触りもよく吸水性も高いのですが、吸った汗をそのまま生地に保ってしまい、乾く際の気化熱で体が冷える「汗冷え」という状況が起こってしまいます。
汗を吸っても冷えにくいウールの肌着なら、吸湿性という特徴をもつことから、この汗冷えを軽減することが可能。化学繊維で吸水発熱作用をもつものもたくさんありますが、調温機能が低く、かえって暑くなりすぎることもあるのでおすすめできません。
ウールはチクチクするから嫌いという人もいますが、メリノウール素材は肌触りもよく、ウールにありがちなチクチク感もないのでおすすめです。また、ウールには天然の消臭効果があり、着続けても匂わないというアウトドアでは非常にありがたい特徴もあります。
化学繊維の肌着に比べて価格が割高なのは否めませんがその価値は十分にあります。
「首(首、手首、足首)」を温める。
体の部位で「首、手首、足首」と「首」の付く箇所は太い静脈の血管が体表面近くにあるため、ここを温めることで体の冷えを防ぐことができます。体を冷やさないためには「手首をしっかり覆う手袋」「足首を守る厚手の靴下とブーツ」「ハイネックの服とマフラー」等、これらの装備で寒さをブロックしましょう。
湯たんぽを用意しておく。
寒い時期のキャンプで「足が寒くて寝られない」ということは往々にしてあります。そんなときは湯たんぽが効果的です。足湯の効果でもわかるように、足元(とくに足の指先や足首)を温めれば体全体が温まります。
持っていなくても、熱い飲料を入れて売られていたペットボトルや、樹脂製のボトルなど(魔法瓶タイプでないもの)にお湯を入れ、タオルなどを巻きつけて輪ゴムで固定する。これで湯たんぽが作れます。
寝袋の足元に入れておけば蹴り出すこともなく、朝まで快適に眠ることができますよ。