日本の気候は、北は亜寒帯から南は亜熱帯まで、幅広く区分されていますが、一部の地域を除き山脈の影響を受け、世界的にみても雨が多いエリアになります。雨の時期といわれる梅雨や台風を除いても、近年ではゲリラ豪雨など局所的に雨が降ることもあるので、いずれの季節でも雨対策は行なっておきましょう。ここではかんたんな天気の概要を交えつつ、事前の雨対策と雨に降られた際のキャンプでのすごし方をご紹介します。

季節ごとの雨の傾向と事前対策

青空に厚い雲がかかりはじめている

日本は季節ごとに気圧の配置が変わり、雨の降り方もさまざまです。まずは季節ごとの傾向を見ていきましょう。

【春】

後半は高気圧に覆われる日が多く、比較的天気は安定しますが、それまでのあいだは「三寒四温」といわれるように気温の変化が大きく、天気も数日単位で変わっていきます。この時期の雨のあとは急激に気温が下がるので、「キャンプの予定をたてたけど雨かも」となる場合は、雨具だけでなく防寒着も余分に用意しておくのがおすすめです。

【夏】

北海道を除き、梅雨前線が通過したあとは太平洋高気圧に覆われて全国的に晴れます。ただ気温が上がってくると強い日差しにより上昇気流が起こり、上空の冷たい空気の影響でゲリラ豪雨が発生しやすくなるので注意しましょう。
そのほか、南の海上から湿った空気が入りやすく、山間部では夕立も多くなるので、天気は晴れでも雨具は備えておいたほうがいいでしょう。

【秋】

台風や秋雨前線が落ち着いて移動性高気圧に覆われると天気が安定します。
ただ、秋も後半になると低気圧が通過し、雨を降らせることもあります。低気圧の通過後は一時的な冬型の気圧配置になる日もあるので、日中はすごしやすい気温でも防寒具は欠かせません。

【冬】

日本海側では雨や雪が多くなり、太平洋側では晴れの日が続きます。標高やエリア的に雨の準備をしたほうがいい場所もあるので、キャンプをするエリアの傾向を調べておくのも重要です。
雪中キャンプをしようと考えていたのに雨だった、というのはとくに避けたいことなので、標高とその年の気温なども確認しましょう。

タープとテントの配置をあらかじめ考えておく

テントの上にタープが張られている

雨の日は、テントから出るときに体が濡れてしまいがちです。そんなとき、タープをテントの出入り口の上にかぶせるように配置しておけば、テントから出る際にも雨に濡れなくて済みます。
このように、ちょっとした対策でも降雨時の不便さを解消できます。

つねに雨具を用意し、細部まで対策をする

雨の中、レインジャケットのフードを被っている後ろ姿

特定の季節やエリアを除いては、つねに雨対策をしておくことがおすすめです。
アウトドアウエアには、薄くて軽量なレインウエアがあり、それらは一枚羽織るだけで風を防いだり体温調節にも役立ったりしてくれます。雨の日以外でも活用ができるので、余裕があれば準備しておくといいでしょう。
難しい場合はビニール製のレインコートをクルマに準備しておくといいでしょう。

傘に関しても、アウトドア用のものの進化は著しく、折りたたみ式の軽量なものでは100gを下回っていて、通常の折りたたみ傘の3分の1以下の重量になっています。普段の雨対策として取り入れている人も多く、さまざまなメディアで取り上げられているので検討してみるのもおすすめです。

また、靴が濡れて水が染み込んできたときの不快感と言ったらありません。足を冷やしたままでいると不快なだけでなく、体が冷えて風邪をひいてしまうことだってありえます。
防水仕様のシューズは水が染み込んでこないうえ、蒸れも防いでくれるので晴れていても雨に濡れているときでも快適で便利です。普段履きにも便利なローカットシューズにもゴアテックスを搭載した靴は多数ありますので、キャンプ気分を盛り上げるコーディネートに取り入れるのも選択肢のひとつです。

靴が防水でなくても靴下が防水なら足が濡れるのを防ぐことができます。以前はストレッチ性の弱い防水靴下しかありませんでしたが、最近は伸び縮みして足にフィットしながら、防水透湿性能をもつ靴下もリリースされています。

テントの中やタープの下で遊べるものを用意しておく

トランプやチェス、サイコロのイメージ写真

キャンプ中に雨に降られたらテントの中やタープの下で遊ぶことになります。そんなときのためにトランプなどのゲームを用意しておきましょう。焚き火を囲みながらのカードゲームや、仲間とお酒を楽しみながらのボードゲームは意外と盛り上がるものです。

また、日中に雨に降られた際は近辺の施設に遊びに行くのもいいでしょう。
キャンプ場近辺には道の駅や産直市場も多く、地場産の食べ物がお手ごろ価格で販売されています。

帰る日に雨に降られた際は、いさぎよく早めに撤収するのもおすすめです。
雨に濡れたテントはしっかりと乾かさないと傷みが早く、内側のコーティングや縫い目に貼られたテープの急速な劣化に繋がります。片付けの手間も晴れた日より増えるので、早めに引き上げて温泉などで体を温め、帰宅後に大切な道具のケアができるよう体力を温存しておくのもキャンプを長く続けるコツです。

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