テントサイトには、車の乗り入れの可否やロケーション、地面の状態といった条件によってさまざまな種類があります。今回は、自由度の高いキャンプが楽しめるフリーサイトの特徴を、そのメリット・デメリットを中心に取り上げながら紹介しましょう。

自由度の高さと身近に感じる自然、手軽な料金設定が魅力

フリーサイトのメリットは、自由度の高いレイアウトができることです。オートサイトのように区画が決められていないので、木陰の下や川の近く、アクセスのよい場所など、キャンプ場が定めた範囲のなかで自分好みのキャンプ地が選べます。グループキャンプや大きなテントを使用したい場合にも便利で、人数や環境に合わせたサイト作りが楽しめるのもポイントです。

自然が近くに感じられることも魅力のひとつ。広々とした空間のフリーサイトも多く、木々の音、川のせせらぎ、鳥の鳴き声など、自然と一体になる体験ができます。晴れた夜には、満天の星が広がることでしょう。

それだけではなく、フリーサイトはコストパフォーマンスにも優れています。利用料が比較的リーズナブルなため、手軽にキャンプを楽しむのにおすすめ。“フリー”と聞くと自由に利用してよいイメージがあるかもしれませんが、多くのキャンプ場は予約が必要です。またキャンプ場によってはスペースの目安が定められている場合もあるので、ホームページなどで事前に情報収集を忘れずに。

満天の星空が広がるキャンプ場
標高1,800mに位置する長野県の「鹿嶺高原キャンプ場」のフリーサイトでは、夜になると無数の星が輝く。まるでプラネタリウムを見ているかのような空間は圧巻。

周囲への配慮と余裕のある計画が大切

利用者が多い場合はほかのキャンパーとの距離が近くなるため、プライバシーの確保が難しくなります。そのため神経質な人や静かにすごしたい人にとってはデメリットとなるでしょう。また自分自身も騒音に注意したり、火の粉が飛ばないように配慮したりするなど、周囲を意識した対応が求められます。

これに加え、条件のよい立地は人気があるため、予定していたスペースをほかのキャンパーが利用している可能性もあります。フリーサイトは自由に場所を選べる反面、場所選びは早い者勝ちになるため、なるべく早く到着することも大切です。とくにゴールデンウィークや連休などは道路や交通機関も混雑しやすいため、余裕をもった計画を心がけましょう。

一か所に集結して設営されたテント
混雑期はテント間の距離も近くなりがち。就寝時の騒音対策として耳栓などを準備しておくことも有効。(写真:鹿嶺高原キャンプ場)

文◎橋爪勇志

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