登山用品のリペアサービスに力を入れる、山梨県甲府市のアウトドアショップ・エルク。同店店長の中込さんにスリーピングギアについて、撤収時や自宅に帰ってからの取り扱いなどで気をつけたいポイントを聞きました。

寝袋の場合

内部のホコリまで取って乾燥させる

寝袋のなかのホコリやゴミを取り除いているようす

寝ているあいだに汗や結露によって発生してしまった寝袋内の湿気をとるのは、キャンプ場ではなかなか大変なことですよね。チェックアウトまでに時間があるようなら、テントの上に乗せ、日に当てて乾かすとよいでしょう。何泊かするようなキャンプであれば、木と木のあいだに細引きなどを張って干してもOK!

自宅に帰ってからも、しっかりと干して乾かしましょう。中込さんは日に当ててしっかり乾かすほうが好みだそうですが、紫外線による劣化などを考えると、生地を長持ちさせるためには日陰に干したほうがいいといいます。あとは寝袋を裏返し、中に入ってしまったホコリや汚れなども取り除くようにしましょう。

マットの場合

自動膨張式やエアタイプは内部までケア

エアマットを乾燥させているようす

エアマットと自動膨張式のマットも、汚れを落としてよく乾燥させましょう。息を吹き入れてマットを膨らませてしまいがちですが、長持ちさせるなら専用のポンプを使うと内側に湿気が入らないので劣化を防げます。自宅に帰ってからも、一度少し空気を入れて、数時間乾かすとよりよいでしょう。

ちなみにエルクで受ける修理依頼でいちばん多いのは、マット関係だといいます。だいたいが穴が空いてしまったというもの。鋭利なもので穴を開けてしまったり、バーナーの熱で溶かしたりしないように気をつけましょう。小さな穴であれば付属のリペアパッチを貼るだけで修理できますが、大きく裂けてしまったり溶かしてしまったりすると本格的なリペアが必要です。

空気を入れる必要がなく、広げるだけでOKなクローズドセルタイプのマットであれば、泥汚れなどがついたら拭く程度で、とくにメンテナンスに気を使うところはありません。

保管方法

直射日光を避けた風通しのよい場所で

風通しのよい場所に収納しているイラスト

マットは、スタッフバッグに入れたままの収納で問題ありません。なるべく日が当たらず風通しのよい場所に保管するようにしましょう。寝袋だけはスタッフバッグに押し込むのではなく、大きめのメッシュバッグ(付属される場合が多い)などに入れ、ダウンや中綿を圧縮しないように保管しましょう。そのほうが保温性が保たれます。

教えてくれた人

アウトドアショップ エルク 中込真太郎さん

クライミングからキャンプまでカバーする登山用品店、エルクの店長。幼いころから地元の山で登山やクライミングなどに親しみ、最近は愛娘とのキャンプが一番の楽しみ。

www.elkinc.co.jp

アウトドアショップ エルクの中込真太郎さん

文◎村石太郎 
イラスト◎マイコペリー

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