キャンプに向けてテントを購入!でも初めてのテントだから設営がちょっと不安……という人は、かならず事前にテントの張り方をチェックしておきましょう。ポイントさえ押さえれば、意外とテントの設営は難しくないのです!

STEP.1 設営

設営手順

1. 道具を用意する

テント設営に必要な道具
①本体(インナーテント)、②フライシート、③ポール、④張り綱、⑤ペグ

形やサイズが違っても基本的な道具はほぼおなじ。本体はもちろん、ポールも忘れると設営できなくなってしまうこともあるので、家を出る前にそろっているか確認しておきましょう。

★ ペグダウンのためにハンマーも用意しておきたいところ。基本的にテントとは別売りとなっているので事前に要チェック。

2. テント本体を広げる

テント本体を広げているようす

張る場所を決めて本体を広げます。このときあらかじめ地面の石などは取り除いておきましょう。入り口は、使い勝手のいい方向に向けるようにしたいところですが、風下になるようにする必要があります。

3. ポールを組み立てる

ポールを組み立てているようす

ポール端の細くなっている部分に、コードでつながった次のポール部分を奥までしっかり差し込むように組み立てます。この際、指や服を挟まないように気をつけましょう。

4. ポールをセットする

ポールをスリープに通しているようす

スリーブと呼ばれるポールを通す筒状の部分にポールを通します。ポールは引っ張ると接続部分が外れてしまうため、押すように通していきましょう。

5. 本体を立ち上げる

ポールを固定してテントを立ち上げているようす

ポールの片側を下の写真のようにテント本体の角に固定してテントを立ち上げたら、残りのポールの端もテント本体に固定します。こちらはピンに差し込んでポールを固定するタイプですが、ハトメに差し込むものなども多いです。

6. ポールにフックを引っ掛ける

フックを引っ掛けているようす

テントの作りにもよりますが、スリーブとは別にフックがある場合は、フックをポールに引っ掛けます。これを忘れるとテントの強度が下がるので、必ずチェックしましょう。

7. ペグダウンする

ハンマーでペグを打っているようす

設営位置を確定させてペグダウンします。テント本体にループがあるので、この部分にペグを通し、ハンマーを使ってペグを打ちましょう。地面に対して60〜90°くらいに打つのがポイントです。

8. フライシートをかぶせる

フライシートを被せているようす

入り口の位置を本体と合わせてフライシートをかぶせます。コーナーはフックなどテントの仕様に合わせ本体と固定しましょう。内側にポールに通すための面ファスナーがあれば留めておきます。

9. 張り綱を張る

張り綱がたるまないように自在を調整しているようす

フライシートに張り綱を通し、ペグダウンします。張り綱にはテンションを調整できる自在と呼ばれるパーツが付いているので、張り綱がたるまないようにこれを調整してテンションをかけましょう。

試し張りと道具のチェックも重要

テントのデザインは千差万別ですが、基本的にポールを使って立てるという部分で、設営方法はほぼ共通。このような一般的なドームテントの張り方を覚えれば、あとは応用でたいていのテントは設営することができます。

本体にポールを通し、ペグダウンして、フライシートをかぶせる。基本的にはこの3つのステップがテント設営の基本です。ポールの本数や通し方、フライシートの有無、ペグダウンの必要な箇所などはテントによって変わるので、設営しながらしっかり確認していきましょう。

また意外と大事なのが、道具を事前にチェックすること。ポールを忘れてしまってテントを立てられないというのはよくある話。道具さえあれば、仲間内、もしくはほかのキャンパーの人に教えてもらいながら設営することも可能です。

購入してまだ設営したことのないテントであれば、できれば実際にキャンプに行く前に、家の近所で試しに張ることをおすすめします。設営の手順を確認できるのはもちろんですが、付属しているものよりもさらにペグや張り綱が必要など、しっかりと設営するために足りないものがあれば気がつくことができます。

STEP.2 撤収

撤収手順

1. ペグを抜く

ペグハンマーを使ってペグを抜いているようす

張り綱、本体に通したペグを抜きます。たいていのペグハンマーには抜くためのフックやホールがあるので、これを使うと抜きやすいです。ペグは紛失防止のためまとめて置いておきましょう。

ペグハンマーがない場合などは、ペグ自体も引き抜きに利用できます。ペグを横にして引っ張るようにするとあまり力を入れずに抜けるでしょう。

2. フライシートを外す

フライシートを外しているようす

本体からフライシートを外し折り畳んでいきます。ふたりで作業するとスムーズに畳むことができます。最後は短辺が収納袋の幅に合うようにそろえ、ひとまずこのまま置いておきましょう。

3. 本体を乾かす

テントのボトムを横に向けて乾かしているようす

テントのボトムは、地面から出る湿気でたいてい濡れています。時間に余裕があれば、ボトムを横に向けて乾かしましょう。このときテント本体を固定した一辺のペグは差したままにしておくとよいです。

4. ポールを外す

ポールをスリープから外しているようす

本体からポールを外します。まずはフックを外し、そのあとスリーブから外していきます。接続部分が途中で外れないように、設営時と同様に引っ張らずに押すようにして外しましょう。

5. テントを畳む

テントを畳んでいるようす

畳む前にテント内にゴミがあれば掃除をしておきましょう。このとき収納袋にしまう際に空気が抜けやすいように、入り口のファスナーは少し開けておきます。折り畳むときは本体の余り部分を整えてサイドから内側に畳み、フライシートと同様の幅にそろえておきましょう。

6. ポールを折り畳む

ポールを折り畳むようす

ポール内部には、それぞれの節をつなげるためのショックコード(ゴム)が入っています。このコードに均等にテンションがかかるように、折り畳む際はポールの中央から、半分ずつ折るように畳んでいきましょう。ポールをすべて畳んだら収納袋にしまいます。

7. テントを巻いて収納

テントを巻いて収納袋に入れているようす

テント本体、フライシートを重ね、ポールを軸にして端から巻きます。ゆるく巻くと空気が抜けずにボリュームが出てしまうので、収納袋に入るように空気を抜きながら巻いていきましょう。

長持ちさせるために乾かしてから撤収を

テントの撤収は、基本的には設営と逆の手順をふむだけ。ペグを抜き、フライシートを外し、本体のポールを外して、それぞれ畳んでいくという流れで、それほど難しいことはありません。ただしいくつか押さえるべきポイントもあり、それを実践すれば、手入れがラクになったり、テントを長持ちさせることにつながります。

テントの大敵は水気。ひと晩すごしたテントは結露や、地面から出る湿気で多かれ少なかれ濡れています。そこで、テントをしまう際には、きちんと乾かしてから撤収を行なうように気をつけたいところ。濡れたまましまいっぱなしにすると、カビの発生や生地のコーティングの劣化などにつながってしまいかねません。

もちろん持ち帰ったあとに自宅で乾かすのもありですが、キャンプ用の大きなテントを乾かすのはひと苦労。現地でなるべく乾かしておきましょう。もちろん雨の日は持ち帰ってから忘れずに乾燥を。

また基本ではありますが、ポールを真ん中から折り畳むというのも重要。全体をつないでいるコードの劣化を防ぎ、気がついたら切れてしまっていた、などといった不意のアクシデントからテントを守ることができます。

テント設営で役立つロープワーク

下のふたつのロープワークを知っておけば、設営もスムーズに。もちろんテント設営以外でもキャンプ全般で使えるので、ぜひ覚えておきましょう。

1. 自在結び

自在結びの手順を解説しているイラスト

自在がないとき、張り綱のテンションをロープだけで調整できる便利な結び方。

2. もやい結び

もやい結びの手順を解説しているイラスト

ロープワークの基本中の基本。テントに張り綱を結ぶときなどに役立ちます。

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